空き家再生の進め方
空き家再生は、最初に所有者の方から、ご要望などを充分にお聞きすることから始まります。
(1)空き家のご相談
これから空き家をどのようにされたいのか、 承継 (相続)のことなど将来へのお考えをお聞きします。
(2)書類調査
都市計画区域 防火地域、 建築基準法など法令との適合性を調査します。 ハザードマップや旧版地形図で、地域の防災や地盤の状態も調べます。 築年から耐震性能も判断します。
(3)市場調査
どのような再生方法が可能かを検討するための市場性の調査です。
(4)建物検査
再生~利活用する場合だけでなく、売却処分する場合にも重要です。 建物の劣化状態、耐震基準、省エネ性能など、建築図面を見ながらの検査をします。 建築図面がない場合は、リフォームのために図面作成も行います。
(5)再生マスター計画
書類調査、市場調査、建物検査を基に再生の可能性を検討します。いくつかのプランを提示いたします。概略の収支計画も作成します。
(6)採算性の判断
マスタープランで採算性を判断します。この時点で所有し続けても費用ばかりかかる場合は、売却処分をご提案します。売却の場合は、一般の不動産市場では扱われるのは難しいので、インターネットでの直接売買を提案いたします。売却までには相応の時間がかかります。
(7)事業化決定
採算性が充分あるとご判断いただけましたら、事業計画を作成します。
(8)リフォーム設計
事業計画に基づき、リフォーム設計を行います。リフォームに多額の費用がかかる場合は、一度に施工しない方法もあります。優先度をもとに、 収益とのバランスで工事計画を作成します。
(9)改修工事試算
リフォーム設計から、工事費用を算出します。
(10)資金計画
補助金の可能性、低利の融資制度などの利用を前提に、資金計画を立案します。補助金はいつでも受給できるわけではありせん。国の予算が決まらないと募集がない補助金もあります。
(11)利用者募集
リフォーム工事が決定すると、シェアハウスなどの場合は入居者の募集を行います。 通常の不動産業者だけではなく、地方公共団体や企業などに利用の案内を行います。
(12)リフォーム工事着工・工事監理
工事内容によりますが、工事が設計どおりであるかの監理はとても重要です。
(13)管理・長期管理
工事が完了して、利用者が入居されても終了ではありません。 どのような建物でも必ず、時間とともに劣化します。 また放置して管理しないと、入居者が離れてしまいます。 大切なのは 「運営管理」(定期建物点検・設備点検・什器点検・日常清掃)と「長期管理計画」(長期修繕計画・資金計画・万一のための準備)です。